登山
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女王ヒメホテイラン
この小さな2種類の野生ランは県内のごく限られたヒバ林にしか自生できません。一説にはヒバと共生関係に在るともいわれますが定かでありません。
 姿かたちの可憐さゆえに盗掘も絶えず近年めっきり個体数を減らしています。人工栽培は不可能といわれていますので絶対にやめてください。

貴公子イチヨウラン
 
  2010年09月05 日  
   涼を求めて  
  延々と続く猛暑と、予期せぬゲリラ豪雨を避けて、山遊びを休んでいましたが、久しぶりに八甲田へ避暑に出かけました
 
    仙人岱清水標高1300m、
ホットなラーメンがほしいくらいの涼しさ
今年は水も枯れなかったようです
 
  ???????  標高1584mの大岳山頂は一面のガス
全く展望が効かず画もなし
肌寒いくらいの涼風が流れています 
 
   
 標高1000mの毛無岱まで下ると展望復活、暑さもかなり・・・・
南八甲田横岳のブーメラン湿原がくっきり
 
   
ここ2年青森トドマツは豊作でしたが今年は不作
 
こんなに松ぼっくりを付けた樹はまばら
 
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   2010年08月22日  
   S先生へのお礼とお詫び、那須岳  
   茶臼岳を主峰に朝日岳、三本槍岳と今も噴煙を上げ続ける1,900m級の火山帯那須岳。でも標高1,690mのロープウエイ山頂駅に降り立つと、サンダル履きや街歩き衣装のまま茶臼山頂へ向かう姿がゾロゾロ。
 こちらは緊張も萎えて、ついさっきロープウエイ下の斜面を歩きまわっていた熊の親子をすら、飼いならされた野生なのではと疑ってしまう。
 強風に煽られて滑落事故が起きたり、頻繁に降雷するので留守中は家電のコンセントを抜くという、厳しい自然環境の現実を諭してくださったのが開業医のS先生。
 見ず知らずの自分たちの津軽弁の与太話に、いやな顔一つせずお付き合いしてくださいました。
 先生の予定が切迫していたのを知ったのは、話に区切りが付いて下山路を一目散に駆け下りる様子を目の当たりにして、恐縮、恐縮、恐縮。
 ぜひ八甲田や白神を訪ねる機会がありましたらご一報ください。歓迎します。本当にありがとうございました。
 残念ながら時間不足で今日は三本槍岳を断念。
 
   
茶臼岳山頂にて

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茶臼岳山頂から
 
     
     


   2010年08月21日  
   グダリ沼  
   グダリ沼は清澄な八甲田の伏流水が湧出する小さな沼で下流は駒込川に注ぐ。厳冬期も凍結することはない。
湧出量は一日400トンとも700トンともいわれるが、ここ数年その量が減少しているように感じるのは自分だけだろうか。
沼には天然のクレソンやバイカモが繁茂し豊かな自然環境が維持されている。
 
     清浄な水の中でしか生育できないバイカモの花
直径15ミリほどの小さく可憐な花です


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   2010年07月11日  
   八甲田は閑散としています  
   タケノコ採りの有毒ガス事故が影響しているのでしょうか。この時期、列をなすはずの登山道は閑散としています。いったん広まった不安を解消するには相当な日時を要するということです。
 しかし、季節だけは確実に歩みを進め、真夏を代表する毛無岱湿原のキンコウカや井戸岳火口のイワブクロが咲きだしました。
 
   

下毛無岱のキンコウカ  
   

 井戸岳火口のイワブクロ  
   

 あきらめきれないテレマーカーが
大岳万年雪を楽しんでいます
 
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   2010年07月04日  
   ヨツバシオガマの季節  
   ようやく登山道の安全確認が済み、北八甲田の入山規制も解除されました。
 2週間前登山道を塞いでいた残雪は跡形もなく消えうせ、ヨツバシオガマ咲き誇る夏に衣替えしていたのです。
 
   
 緑増す下毛無岱  
   
 ヨツバシオガマ大型の花を八甲田シオガマという人もいる

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 ハクサンシャクナゲとミツガシワ
 八甲田花園夏

 
     

   2010年06月26日  
   南八甲田  
   先週、家族とタケノコ採りに入山した女子中学生が火山性ガスに命を奪われるという不幸な事故が起きてしまいました。現在 、北八甲田は原因究明と再発予防のため入山が禁止されています。一日も早く登山道の安全確認を済ませ、再開できるよう望んでやみません。しかし緊急措置として事故現場へ繋がるすべての登山口に、入山自粛を促す看板設置にさえ1週間 も要したのはお粗末すぎませんか、北八甲田登山道に複数の管理者不在のルートがあり、関係機関の協議に手間取ったからと いっても?????????????????
 で、今日は南八甲田櫛ガ峰、人の丈を越すササやぶを掻き分け、転石と泥土に足を取られる悪路を、ひたすら中腰で歩き続 けること5Hという八甲田随一の難コース。見通しの効かない行程の終盤に、ようやく峰を全貌できる湿原に達しほっと一息。し かし間もなく道は再び悪路の急登、最後は心臓破りの尾根道を登りきってようやく山頂です。期待した尾根道手前の お花畑はまだ芽出し、10日ほど早かったようです。
 休憩を含め往復11Hの山行に腰も肩もアキレス腱も悲鳴を上げています。
 ひょっとしてこの道も管理者未定??????????????????????????????????
 
   
櫛ガ峰山麓の湿原は一面ワタスゲ の群落
ここまで3.5H以上
 
   
一の沢手前の水場   
   
 山頂から北八甲田  
   
山頂から黄瀬沼   
   
 うっすらと岩木山
このほか十和田湖、岩手山も展望できました

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   2010年06月20日  
   悲しい事故が起きてしまいました  
    たった今報道されたばかりです。今日、大岳にタケノコ採りで入山した4人が失神し、うち15歳の女の子は命を失いました。火山性ガスにまかれたと疑われています。昨日、十和田自然保護官事務所主催の清掃登山で同じ道を辿ったときは、何の違和感も受けなかったのにと自然の脅威を新たしているところです。心からご冥福をお祈りします。
 初めて八重咲きチングルマと、IXYで接写できるミツガシワを発見し撮影に成功したのでアップします。
 
      これまで気づかなかった八重咲きチングルマ  
     池塘に咲く花なのでIXYで
接写できる株の花時を狙って
登山しなければならないのです

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   2010年06月10日  
   八甲田花園  
   
        赤倉岳            井戸岳                    大岳
 
    山頂付近のミネズオウ、コメバツガザクラ、ミヤマキンバイの群落は見頃ですが、湿原のヒナザクラやチングルマはまだ咲きだしたばかりです。木々の芽吹きや花の咲きだしも不揃いで季節外れの春の寒波の悪影響を感じました。
 例年になく雪消えも遅れ、登山道のそこかしこを大きな雪渓が塞いで不明瞭な箇所もあります。見失わないように注意してください。
 
   
まだ滑れそうです!!!!!!!
 
標識を見失わないで
 
     
    ミヤマキンバイ
 
    ミネズオウ
 
    コメバツガザクラ  
   
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  2010年05月31日  
  最北の新緑と山野草  
    下北半島ボランティアガイド協会会長さんのご厚意で半島の春をガイドしていただきました。咲きだしたばかりの初々しい山野草を愛で、人懐っこい寒立馬親子に触れ合う心安らぐ一日だったのです。本当にありがとうございました。
 ランチに頂いたみそ貝焼き定食、観光お土産品として新規開発された鮟鱇のトモアイどちらも絶品、下北半島観光を計画していらっしゃる方々是非ご賞味ください。
 
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   2010年05月30日  
   女王様と貴公子達  
   ヒバ林の女王ヒメホテイランと貴公子イチヨウラン。極めて微妙な環境下に、菌根の助けを借りて成長し、人工栽培は不能なのです。草丈はともに10センチ程度、その愛らしさゆえに誘拐も絶えず個体数は激減の一途。
 時間と足をフル活用し、やっと今年も出会うことができました。
 
   
女王ヒメホテイラン
 
貴公子イチヨウラン
 
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   2010年05月09日  
   遅れる春の兆し  
    ウインターシーズンに幕引きをしました。
早速里山を訪問してみましたが、例年にない4月の低温が続いたせいでしょうか、里山の芽吹きはまばらで、山野草の開花も遅れています
 
    たった一輪だけ花が開いていたイチヨウラン

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   2009年10月18日  
   眼を見張る感動!!!!!!!!!!!!!!  
   葛根田地熱発電所に向かう途中の葛根田渓谷、錦秋と呼ぶにふさわしい紅葉でした。乳頭山(烏帽子岳)、千沼ケ原、三ツ石岳への登山口となる秘湯滝ノ上温泉は人また人。
 短縮ルートを利用してわずか2H足らずで登った三ツ石山頂からの展望は、雨と深いガスに阻まれてしまいましたが、渓谷の天然キャンバスにはそれを補って余りある自然美が描かれていたのです。
 
   
 
   
 
   
 
   
三ツ石岳山頂
 
  アルバム眼を見張る感動   
     
     
 
   2009年10月12日  
   十和利山  
   整備の行き届いた登山道をゆっくり、ゆっくり登り詰めると2Hばかりで山頂。そこからは秀麗な岩木山を借景に、豆 粒のような小さな小さな白い遊覧船を浮かべた十和田湖が、巨大な箱庭のように展望できました。北には見慣れた南北 八甲田が連なり、右手前には指呼の間で黄葉進む戸来岳の三つの峰々、南方遥かに岩手山の山影もくっきりと浮かんで います。きっと初参加のYさんをお日様が祝福してくださったのでしょう。今年数少ない天候に恵まれた山行、Yさんよ く頑張りました。  
   
          十和田湖
 
   
          戸来岳
 
     
     
 
   2009年10月04日  
   急進展  
   ここ1〜2日で八甲田の紅葉前線は酸ケ湯温泉の標高まで下降しました。  
   
登る人はほとんどいませんが30分ほどで見晴らし台に出ます。展望はアルバムサイトでどうぞ
 
     
   
八甲田ホテル前の地獄沼です
 
   アルバム石倉岳  
     
     
 
   2009年10月1  
   錦秋  
    9月の低温の影響か錦織りなす八甲田山には会えませんでした。しかし局部的とはいうものの感動的な紅葉は楽しめます。鮮やかな緑葉と混在するあずき色の紅葉も不思議な魅力というべきでしょうか  
   
鮮やかなもみじ
   
     
緑葉を残して紅葉したチングルマ
 
  アルバム錦秋    
     
      
 
   2009年8月30日  
   岩木山弥生口  
    この時期岩木山の魅力はなんといっても山頂からの景色。青々と稔る津軽平野をうねる岩木川、日本海七里長浜の先に浮かぶように霞んだ北海道。視線を転じると、陸奥湾越しに下北と夏泊の両半島に連なる南北八甲田山が霞んでいます。
  津軽平野のド真ん中に緩やかな裾野を広げた姿からは険しさを感じないでしょうが、登山口からの標高差は優に1,300m余、荒れて斜度のきつい直登路を4.5H登りきるにはパワーが要ります。車とリフトを乗り継いで9合目まで来れるのになぜ???????
と言われればそれまでなんですが。
 
   
いかにも緩やかですが険しいですよ
 
   
七里長浜北海道は霞の中
 
あまりにも姿がよかったので!!!!!!!
コガネタケというらしいです
 
     
 
   2009年8月22日  
   北八甲田縦走  
    長靴が潜るほどの深い泥濘を迂回し、這いつくばるようにササやぶをかき分け、行く手を遮る肩丈を超す段差を懸垂超えすることも一度や二度ではありません。ようやくいくらか見晴らしの利くハイ松帯に出ても、今度は伸び放題の太い枝が道を譲ってはくれません。これが北八甲田随一の難コース高田大岳谷地温泉ルートです。三年ぶりに体力測定の目安に挑戦してきました。余程の物好き以外登る人もないらしく登山道は荒れ放題、刈り払いの痕跡すらありません。3時間弱で登り切った山頂は自立困難なほどの強風が吹きすさび、一息入れる間もありませんでした。強風に煽られてバランスを崩しそうになりながら慎重に急斜面を下山、鞍部で一息入れて小岳を登り返し、さらに酸ケ湯温泉まで7時間弱の体力を費やす縦走でした。ひさしぶりにまだ筋肉痛が続いています。  
 
                    小岳       大岳     井戸岳   赤倉岳
 
           
               高田大岳山頂からの北八甲田展望 強風でぶれそうになるカメラを必死で支えました
 
  アルバム 夏の名残り

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   2009年8月5日  
   巨木を育む森  
   日本3大美林に数えられる整ったヒバ林は稀少になってしまいましたが、青森県の西北端津軽半島鋸岳のヒバ施業実験 林では手入れの行き届いた巨木を観賞できます。
 ササやぶに覆われた天然林との違いをまじかに対比すると、適切な人工管理があってこその美林であることを実感で きます。ヒバの純林は枝打ちされた葉が腐食土と化して何層にも積み重なり、くるぶしまで埋まるふかふかの林床は、 歩くと布団の上のように錯覚するのです。一度歩いてみませんか???????????????
 鋸岳は山頂まで100分ほどですが、登り出しに結構な斜度があり、実験林を過ぎると刈り払いもされていません。
 
 
アルバム 巨木を育む森

アルバム 巨木の森の花達達

他のアルバムはこちらから

 
    登山口見落とさないでね  
       
     
       
 
   2009年8月2日  
   ひたひたと秋  
 
      ロープウエイ山頂駅      田茂萢岳          赤倉岳        井戸岳          大岳 
 
   
毛無岱から北八甲田展望
 
   八甲田は感じられるようになりました。秋を前に1500mの山頂付近で懸命に蜜を採集する働き蜂の画です。
 麓のコオニユリは最盛期ですがヤナギランは散りかけています。中腹の最後まで残った雪原の跡にミヤマキンポウゲ、シラネニンジン、ミヤマリンドウなどが楽しめます
 
  アルバム働き蜂

アルバムひたひたと秋


 
      
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   2009年7月29日
   乳頭山
   焼石岳を目指したのですが天候不良で急遽予定を変更しました。登り出しは雨だったのですが間もなく降りやみ、そこそこ満足できる登山でした。
 沿道には巨大なアザミが沢山咲いていました。アザミは種類が多様で素人に区別できないのですが、ガンジュアザミとオニアザミに近似しているように見えます。前者は岩手県の固有種だそうですが、秋田県にも記録はあるようです。
 また西日本に分布するウスギヨウラクと思しきツツジも画にしてきました。詳しい方御意見を待っています。
  アルバム乳頭山 
   
上向きに咲いているからガンジュアザミ?????????????
  
下向きに咲いているオニアザミ??????????????
   
  
ウスギヨウラク??????????西日本に分布するというのですが
   
       
   2009年7月18日  
   八甲田の散歩道  
   ブナ、トチ、ナラの巨木が生い茂るハイキングコースで初心者にも八甲田の奥深さを体感できます。しかし地形図に掲載されていないルートで不明瞭な個所もありますから注意してください。  
    赤沼の透明度は日本でも3本の指に入るそうです
天候に恵まれると湖面にくっきりと南部赤倉岳の姿が映ります
 
  松の生い茂った ピークに標識が残っています    
    ピークは岩場
生い茂った松の根が 岩の隙間を這いまわっていました
 
  ピークには コメツツジ(種類までは特定できません)が咲いていました
八甲田で見たのは初めて
   
     
       
 
  2009年7月13日   
   梅雨を忘れてください  
    多すぎて眉唾ですが、これは一本木としては日本一と認定されたブナの巨木????????????????????
幹の上部から三枝に分かれ豊かに広がる木陰に立つと、ほのかに緑葉の香りが漂い、さわやかな清涼感がひしひしと身にしみてきます。歴史を物語る見事な根張り、人の栽培技術では及ぶべきもない天然美の極致。
 
   
   
 
 風格  
   
歴史は永久を許さない
いつか若木のどちらかが とってかわるのか???????
 
   
 クマさんが敬意を表したのかな  
   
   
 
   2009年7月12日  
   これが原始の自然  
   南八甲田の登山道は刈り払いさえもせず、荒れるに任せています。入山者を限定し、原始の自然を保護するのが目的だそうです。賛否は人それぞれでしょうが皆さんはどう思いますか?????????????  
   
原始の自然豊かな道

青森県津軽地方、三八上北地方いずれの天気予報も当てにはなりません

登山靴がすっぽり隠れるほどの水溜りや、ぬかるみの連続です
長靴、地下足袋を忘れないで

地図、方位計を読める人限定
 
   
 現道(▲)は洗掘され、踏み分けられた道()ができている
規制ロープがあるにはあるが、その効果は??????????????
 
   
ポスターで言う「現道」は源道??????、元道??????????それとも幻道????????   
   
 現道に「飛び石」を置いてくださるだけで、規制ロープよりは?????  
   
 泥濘に埋まる現道、必然的に巻道ができる
そこに生育していた植物はどうなるの
 
   
 ここにも巻道  
   
 跨ぎ超せない倒木を回り込んで拡がる巻道  
   
 巨大な倒木が道を塞ぐ
ありのままの原始の自然です
 
      
       
 
   2009年7月5日  
   主役交代  
   北八甲田の湿原はワタスゲ、ウラジロヨウラク、実を茂らせたチングルに覆われています。こんな豊かな湿原のそこかしこに明瞭な人の踏みわけ跡が残っているのは腹立たしい限りです。池塘に咲くミツガシワやイワイチョウを撮影する為なのですが、入山規制論者の発言を補強するばかりなので自重してほしいものです。
 大岳や井戸岳の山頂部はコケモモ、イワベンケイ、イソツツジが盛り、ヨツバシオガマはもう少しかな。ミヤマオダマキは終わりの始まりですが、ウサギギクも咲きだしました。気の早いイワブクロは花芽を付けだしています。
 雪解けの遅い仙人岱付近ではアオノツガザクラをはじめ、ヒナザクラやチングルマもまだ十分鑑賞できます。
 ゴゼンタチバナ、ツマトリソウ、マイズルソウ、ショウジョウバカマも探してみてください。
 
    湿原一面を覆い尽くすようなワタスゲ群落   
  色鮮やかなウラジロヨウラク     
   
小さな池塘に開くミツガシワ
 
こちらがイワイチョウ
 
       
   「主役交代」をアルバムサイトにアップしました  
     
     
     
     
 
   2009年6月20日  
   八甲田の花探訪  
     
   やっと八甲田の花を訪ねる時間が取れました。雪解けは例年並みですが高山植物の芽吹きは1週間ほど遅れています。5〜6月の低温が影響しているのかもしれません。冬を諦めきれないテレマーカーが一人大岳万年雪を滑っていました。    
       
       
   毛無岱湿原のヒナザクラ 北五葉の雄花   
       
   ミネズオウ イワウメ   
       
  写真をアルバムサイトにアップしました
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   2009年6月14日  
   花の森吉  
    ブナ帯登山道のそこかしこにザゼンソウ、シラネアオイ、チングルマ、イワカガミ、オオバキスミレなどが咲き乱れ、花好きのYさんグループは鑑賞と撮影に大はしゃぎです。可憐な花園の中にこんもりと新鮮なクマさんの糞も、これには思わずドッキリ????????
 山頂を乗り越しこの山随一のお花畑山人平を目指したのですが、北東斜面の道は大きな雪渓に塞がれ、お花畑は水芭蕉が開き始めたばかり、一面を覆い尽くすチングルマやイワカガミがほとんど蕾だったのでした。しかし最盛期の華麗さがいかばかりかは十分に想像でき、「花の森吉」が名ばかりではないことを実感したのです
 
   
ザゼンソウ(悪臭が漂うというのですが???????)
 
シラネアオイ
 
       
   
チングルマ
 
イワカガミ
 
   
   
オオバキスミレ
 
山人平への道は雪渓に覆われています
 
       
   
山人平の湿原に水芭蕉が咲き始めていました
 
   
写真が多すぎるのでアルバムサイトをご覧ください
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   2009年5月24日  
   新緑と花盛り  
   みずみずしいブナの新緑と里山の山ツツジをどうぞ 緑増すブナ林
里山は花盛り


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2009年5月16日
地域振興と種の保存
 再訪可能性の濃い観光客を誘致し地域振興を図るのには、豊かで華麗な四季の変化を紹介し続けることだとよく知っているのです。反面自然に入り込む人が増えると環境変化への順応性の低い動植物は激減し、絶滅する恐れも高まるのが実情です。ヒバ林の妖精「ヒメホテイラン」、貴公子「イチヨウラン」も野生種とは思えない華麗さと可憐な花姿が名ばかりの愛好者の興味を引き、盗掘や植生破壊が加速度的に進行した結果、個体数を激減させている貴重な野生ランなのです。ランは植生地周辺の樹や植物と菌根を形成して、共生し続けなければ命を持続できない植物だそうです。間違っても人工栽培しようなど不埒な意欲を掻き立てないでください。もし販売されていたとしたらそれは盗掘株であり、培養しても翌年には姿を消してしまいます。
ヒメホテイラン

アルバム ヒメホテイラン

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イチヨウラン
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   2009年4月24日  
   県木「ヒバ」  
   ヒバについてアルバムでご紹介します
 
 アルバム
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2008年10月19日(日)
八甲田の隠れスポット

酸ヶ湯温泉の浜辺ガイドに案内していただきました。

 1.八甲田で最短、30分足らずで登れる石倉岳。岩登りの練習ステージだけにかなりの急登ですが、南北八甲田を一望できる眺望が見事です。

   
   石倉山頂から  硫黄岳(大岳に見えるでしょう)     小岳           高田大岳

                             
                                名前の通り石山です

 2.「森の神」と名づけられたブナの巨木。奥入瀬バイパスから大幌内牧場へ向かう途中の林内に聳え立っている。白神山地のマザーツリーを上回る幹周り6m余は日本で1〜2を争うという。

        


 3.赤沼〜松森ハイキングコース。ブナを始めさまざまな広葉樹の四季の変化と巨木の樹形を目の当たりにできる。体力の無い人でも楽しめますが、地形図に表記されていないルートで、不明瞭な部分があることをご承知ください。

                 

2008年10月13日(月)
赤沼〜松森コース

 南八甲田赤倉岳の麓、アップダウンの少ない初心者向けのハイキングコースでした。ブナ、ナラ、シナ、トチなど多様な広葉樹の巨木が林立し、暦の早春から晩秋まで楽しめそうです。きのこの宝庫だとか? 
 唯一の公共交通機関JRバスを利用すると、蔦温泉を往復しなければならないのですが、昔一度、道迷いして赤沼に到達できなかった苦い経験があります。これに懲りて今回は、浜辺ガイドのプライベートツアーに加わり、赤沼側から入山し、蔦温泉手前から道なき道を入山地点まで戻る、という地形図に記載されていないルートを辿ってきました。松森というピークの表示もありません。

     
           赤沼際の紅葉

  
                                            ブナ巨木の紅葉

                       
                             麓はまだ紅葉していませんでした



2008年10月5日(日)
錦織り成す!!!!!!!!!
八甲田の紅葉と高山植物の果実です

         
              ウルシ                                 地獄湯ノ沢付近の紅葉

                
                 モミジ                                     モミジ


              
                                                  下毛無岱のクサモミジ

                
                 チングルマ                                 モミジ

                
                  コケモモの果実                              ガンコウランの果実

      
       シラタマノキの果実                         ナナカマドの果実

    
       オオカメノキの果実                               オオカメノキの紅葉
2008年7月20日(日)
テン泊初体験

 車泊は何度かしているのですが、テント泊の経験がなかったのです。たまたま環境省十和田自然保護官事務所等の主催する初心者体験キャンプが、再整備なった酸ヶ湯温泉キャンプ場で開催されると知って参加させてもらいました。真新しいキャンプ場はおよそ近代生活に必要な施設のすべてが整っていて、有料というものの要望に応じて用具も貸してくれますから不安は無用です。また今回の企画では、翌日の朝食を除いて食事も主催者が準備してくださいました。テント設営や調理もスタッフの方々が丁寧に指導してくださり順調に終え、とっぷりと暮れたキャンプサイトに降り注ぐ満天の星を仰ぎながら、瞬く間に眠りついてしまいました。車泊より数段快適な気さえします。
 翌日の北八甲田登山も好天に恵まれ、酸ヶ湯温泉専属のプロガイドさんが疲れを感じさせない巧みなペース配分で、普段は気づくこともない小さな高山植物まで丁寧に紹介してくださり、新発見連続の興味深い登山となりました。秀逸は毛無岱湿原一面を真っ黄色に彩るキンコウカの群落、例年にない規模だとのことです。また11年間に渡って撮り溜めた八甲田の貴重な高山植物のスライド、きっといつか立派なアルバムが刊行されると信じます。


   
     根際の双葉を耳に見立ててウサギギク


ガイドさんの紹介で初めて出会った花コイチヨウラン
草丈5センチ、花の径5ミリ足らず、ピントが合いません


キンコウカ夏の八甲田の代表
草丈20センチ、花の径1センチばかり


       湿原一面のキンコウカ



  黄花はイワオトギリ青花がミヤマリンドウ



アオモリトドマツにこんなに球果がついたのをはじめて見ました





 毛無岱湿原は一面真っ黄色に染まっていました
2008年7月20日(日)
アオツガ咲き乱れる鳥海山

    
                 一面に咲き乱れるアオツガとイワカガミ

 山登りの目的は人それぞれですが、景色を楽しみたいというのならこの山は名山中の名山です。変化に富んだ展望、豊富な花々とその群落の規模の大きさ、いずれも他の山に秀でています。始めてこの山に登って以来魅力に取り付かれ、何時かもう一度と機会を探し続けてきたのですが、ようやく念願かないました。今回は矢島コースの祓川から七高山まで、登りは旧道を、降りは庚新道を辿り、花と景色を楽しみながら往復する7.5Hの山行でした。七高山から新山を目指すとさらに往復1.0H程度掛かるようですが、あいにく当日は歩き始めから深いガスに覆われ、展望が全く利かず断念しました。旧道はこの時期到る所に大雪渓が残り、登山道も途切れていますので、残された目印の赤テープを見落とさない注意が必要です。山頂側から庚新道を降り始めてすぐに出会えたアオツガとイワカガミの大群落は、思わず息を呑むほどの見事さで、しばし足を留めて見とれてしまいました。それだけでこの山に登った甲斐があったと実感しています。庚新道は旧道に比べると険しい部分や断崖沿いの危険な箇所もありますが、変化に富んだ景色や花の種類も豊富で、山登りの醍醐味を味わえます。


 
登山道を覆う残雪                      巨大な花をつけるアザミ(チョウカイアザミ?)

     
            ミヤマキンバイ                             イワカガミとアオツガ

 
 ヨツバシオガマ                           岩壁を覆うイワブクロ、チョウカイフスマ

              
                      可憐なイワギキョウ

2008年7月13日(日)
南八甲田

 
                               湿原越しに展望する櫛が峰

 主峰櫛が峰への道は長い長い悪路の連続です。距離もそうなのですが、自然環境を保護するためと称して、登山道の刈り払いすらしてもらえないことも大きな理由です。これって「自然環境の放棄」じゃありませんか?だから登山者は小腰を屈めて頭上の障害物を避け、前方の視界を遮る藪は両手で掻き分け、掻き分け、しかも道一面の不安定な転石に足を取られない様、一歩、一歩慎重に、ひたすら5時間ばかり歩き続けることになります。登山口から乗鞍岳分岐の一の沢までは、鬱蒼とした原生林に覆われ全く展望の利かない藪道で、僅かにウラジロヨウラクが慰めてくれるだけです。その先原生林は幾分疎らになりところどころ展望も開け、ウラジロヨウラク、アカモノ、ハクサンチドリと花の数が一挙に増え、心浮き立たせてくれます。なかでも櫛が峰分岐を折れて間も無く、広々とした高層湿原一面をニッコウキスゲの大群落が、整った櫛が峰の山容を借景に埋め尽くした光景は、この山行随一と断言できます。しかしそこを過ぎると本格的な登りが始まり、背丈を越すブッシュを抜け出した尾根筋のお花畑で一息ついて、最後の急登を登り切るとようやく頂上です。頂上からは十和田湖、北八甲田、そして南八甲田の他の峰々が一望できます。

 帰路は元の道を辿り、往復11時間の山行となりました。

          
 こんな道を掻き分けながら登ります             食後の昼寝?日向ぼっこ?7時間後もまだ同じところに居ました

              
               真っ盛りのウラジロヨウラク                      可憐なアカモノ

  
 急登のブッシュを抜けると山頂直下のお花畑、ミヤマキンポウゲの群落        オオシュロソウ


 
        アオノツガザクラ                       チシマフウロ


2008年6月28日(土)
魅力を感じていただけましたか

 八甲田の魅力は何といっても激しいまでの四季の変化。春の新緑、夏の山野草、秋の紅葉、そして冬の厳しく幻想的な雪景色。週を待つことなく目まぐるしく表情を変える自然の素晴らしさは、ここを訪ねた者にしか与えられないのです。
 今日ははるばる神奈川県から訪問してくださったSさん一行21名を花盛りの北八甲田にご案内しました。拙いガイドで不満だったでしょうが、魅力の一端を感じていただけたでしょうか。ぜひまたの来青をお待ち申し上げます。グループの最長老Sさん、80歳とはとても信じられない健脚、目標にして努力します。脱帽!!!!!!!

   
                                  北八甲田全景           ここが今日登った大岳です


2008年6月27日(金)
コマクサ再会

 岩手山焼け走りコースを2時間余り登ると、砂礫道の続く登山道の左右にコマクサ群落が現れる。花は山頂直下まで続くかに見える斜面一帯を覆い尽くすように、見事なお花畑を形成し、登山者の誰もが思わず足を止めるに十分な魅力がある。昨年始めて遭遇できたのだが、感動の余韻を忘れることができず今年も尋ねてみたのです。

                               
                                      高山植物の女王とも

     
                                               斜面一面がコマクサ園

                     
                 ハクサンチドリは道端に点在 だれかがタクサンチドリだと叫んでいた


        
             白山石楠花                               これミヤマハンショウズルといいます

2008年6月21日(土)
山は花盛り!!!!!!!!!!!!

 春真っ盛りの北八甲田の花便り。無差別殺人や大地震被害と暗いニュースばかり連続する最中ですが、何がしかのストレス解消と希望の魁になることを期待して。


        
    八甲田の代表花 ヒナザクラ                                ミヤマキンバイ


  
               ミネズオウ                                    イワウメ


  
                コメバツガザクラ                                  イワカガミ


               
            チングルマは草ではなく木です                             イソツツジ


     
           ツバメオモト                              ミネザクラだと思います


  
           ミヤマオダマキは蕾                                イワベンケイも蕾


        
       ショウジョウバカマ雪解け後最初に咲く花                   ミツバオオレン?


            
            湿原の代表花ワタスゲ                       それとウラジロヨウラク


                      
                       笹の花、50〜60年に一度咲くと笹は枯れ死んでしまうという


  
   這い松の球果まもなく動物の餌となってしまう          こちらは青森椴松の球果3倍ほどの大きさに成長する

2008年6月8日(日)
ベニバナイチヤクソウ

  

 全草が薬用として用いられることから「一薬草」。切り傷や虫刺されに生薬の汁をつけるそうだ。腐生植物で松等と菌根を形成して繁殖するので、固体を鉢植えなどにしてもごく短期間に消滅してしまうという。下北半島の一部地域の松林に環境適地があり、延々1q余りに渡って大群落を形成している。周辺には同じイチヤクソウ科のウメガサソウや、オオウメガサソウが蕾を膨らませていたほか、ギンランの変種で絶滅危惧種に指定されているクゲヌマランも開花していた。むつ山岳会のH氏のご好意で感動的な花景色を目の当たりにできたのですが、この環境を心無い人々の破壊行動から守り続けるには、自然を愛する人たちの地道な努力の継続を欠かすことができないのです。

              ベニバナイチヤクソウ

      ウメガサソウ                                オオウメガサソウ
  

クゲヌマラン
神奈川県鵠沼で発見された日本固有種


コケモモ                              ゴゼンタチバナ

  


これはヒバの花


2008年5月11日(日)
花開く貴公子

 イチヨウラン、ヒバ林床の極めて限られたエリアにのみ、この時期だけ花を開きます。根際に卵型の一枚葉を付けることが名前の由来。草丈わずかに10センチほどで、十日足らずの花季を終えるとその一枚葉すら見失ってしまう。環境に極めて敏感なため人工での培養は不可能といわれている。嬉しいことに今年は狭いながらも群生地を確認できた。

    

                  
                     小さな群生

     
           シラネアオイ(白花系)                           シラネアオイ(青花系)

                                
                                             エビネ


     
              オオマメノキ                                      サンカヨウ


2008年4月7日(月)
里山の早春

 どんな僻地にもえこひいきなく春は訪れます。北辺の里山に毎年変わることなく存在感を主張する山野草達々、その可憐な姿を尋ねてみました。暖かい日差しが続く今年は春の訪れも早く、福寿草は既に適期を越していましたが、カタクリやイチリンソウが今を盛りと咲き誇っていました。

                       
                                    ブナ古木

         
                                    カタクリ

            
       イチリンソウ                               こちらは多弁花でしょうか 

                     
                         これは青花イチリンソウ

    
               ニリンソウ

               
                             福寿草 

  
             エンゴサク?                   ピンク系のエンゴサク                     

              
                    エンレイソウ                              アマナ?
                          
                                      ?

              
                  スミレサイシン                             ネコノメソウ

2007年11月4日(日)
袴腰岳、靄山

袴腰岳

  Kご夫妻、U女史とは山仲間で数年来親しくさせていただいている。Kご夫妻のご主人の趣味の一つは果実酒作りで、毎年たくさんの種類を作っているのだが、本人は全くといっていいほどお酒を召し上がらない。したがって味見をさせていただくのはもっぱらノンベーの自分である。
 袴腰岳は津軽半島を東西に分ける分水嶺で、蓬田村と旧中里町、金木町の町界にもなっている。標高は628m弱の里山でタケノコの宝庫でもある。これまで東側の蓬田村からのコースを何度か登ったが、西側の中里町の尾別(オッペシと読むらしい)コースは初めてである。登山口は県道から尾別川沿いに、枝道の多い狭い林道を入ったところにある。地元で地理に明るいKさんが、小さな標識どおり躊躇なく車を駆って小一時間ほどで、標識と駐車スペースの有る登山口に達する。
 登山道はブナと竹やぶに覆われているが、最近町内登山を開催したらしく綺麗に刈り払いされ、路迷いの心配はない。山頂までは急登も無く1.5時間足らずで容易に到達できる。天候に恵まれれば東に陸奥湾を隔てて下北半島、西に日本海が望めるが、今日は雲に阻まれ僅かに岩木川の注ぎ込む十三湖が観えただけだった。

        
                     袴腰岳山頂から十三湖を望む


靄(モヤ)山

 旧中里村から県道をさらに北上して旧市浦村に入ると、三角オムスビを地に置き去りにしたような小山を目にすることが出来る。ここが靄山、標高は山とは名ばかり150mにすぎない。最近新たな登山道が整備され、0.3時間足らずで登れるようになった。毎年お山参詣も執り行われるという信仰の山で、山頂にはお社が祭られているが私有地だそうである。
 境内からは北に小泊岬、南に延々と続く七里長浜の海岸線の奥に、整った岩木山がうっすらと鎮座している。

   
    
     十三湖と七里長浜その後ろに岩木山があるのです            こちらが小泊岬

2007年10月28日(日)
天狗岳



 通称白神ラインと呼ばれる県道28号線は、暗門の滝を過ぎると激しいアップダウンと急カーブが連続した林道まがいの狭隘な砂利道となる。この路を縫うように岩崎村へ向かうと、中間点と思しき付近が登山口のある天狗峠である。沿道一帯は樹齢数百年を優に越すブナ主体の広葉樹林に覆われ、頭上を覆い隠すように迫るブナの黄葉や、モミジの赤葉に混じり、錦の盛りを過ぎた褐色の葉が花吹雪ならぬ葉吹雪となって舞い落ちる風情が、弥が上にも秋の深まりを醸し出し秀逸の一語である。 
 登山口では偶然秋田市からの単独登山者Sさんと出会い意気投合して合流することになった。山登りを趣味にする人で悪人は居ない。Sさんも話し好きの好人物で、互いの近況や趣味について語り合いながらの6時間に及ぶ楽しい山行となった。
 登山道は白神山地の渓流を代表する赤石川と追良瀬川の分水嶺となる尾根伝いに、緩やかなアップダウンを繰り返しながら伸びている。左右は流れに沿って深く切れ落ちた急峻な渓、途中ノズの赤タクレとなずけられた恐怖のナイフブリッジを渡るのが冷や汗ものだが、この先危険箇所はない。500m毎の里程標を確かめながら2時間半ほど進むと最後の急な登りに行き当たる。山名の云われは突然現れるこの登りをして天狗の鼻に例えた、と思うのは考えすぎかな?????????。秀峰岩木山を遠望しながら小休止を取りつつ、0.5時間ほど登り切ると山頂である。
 天狗岳は数多くの白神山地のピークの一つで標高は958m、山頂からは西に堂々たる向白神岳の威容が、南には茫々と秋田県まで連なる白神山地の全貌が望める。

                                        
                                                  進む紅葉


                      
                        マザーツリーと呼ばれる樹齢400年を越すブナ巨木

 


             
                         マザーツリーの見事な根張り


       ここがノズの赤タクレ

                                      
                                        岩木山遠望



              山頂

2007年8月25日(土)
ブナの食害

                   大岳               井戸岳

                   小岳からの北八甲田展望

 八甲田山一帯でブナ林の葉がすっかり姿を消してしまいました。ブナアオシャチホコというガの幼虫による食害です。幸い、来年には変わりなく新葉を付け、木の成長にも悪影響は無いそうです。また幼虫は同時に繁殖した天敵に駆除されて数を減らし、数年後に食害も収束するそうですが、山頂などから赤茶けた樹林帯を観察すると違和感は拭えません。
 今日は小岳経由で高田大岳を目指すのですが、小岳山頂から高田大岳山頂までの往復の道は、深く洗掘され片足を漸く底に就ける程しかない所や、胸高を越すほどの段差が随所に現れる悪路の連続です。しかも、小岳鞍部から山頂までは八甲田山系随一の斜度を誇る険しい直登路で、ここを登りきるには体力が必要です。したがって一般登山者の人気は今一ですが、麓から望む堂々たる山容と、山頂からの展望は魅力ですし、山登りに必要な体力の有無を確かめるにも登ってみたい山なのです。

                       櫛ヶ峰                                 横岳
            
                                        南八甲田展望

                       
                                 ゴゼンタチバナの実

   
                   これが食害を受けたブナ林


            
       小岳、高田はまだ展望できない                     小岳まで登ると高田が展望できる

                            ツバメオモトの実                                      コケモモの実


2007年8月4日(土)
道東三山
                 
.                                  羅臼岳山頂から望む知床連山

三山全員完登!!!!


 青森T新聞社が主催して道東の羅臼岳、斜里岳、雌阿寒岳登頂を目指す登山ツアーに参加しました。参加してみると三山ともそこそこの標高だからといって決して侮れない山だったのです。
 羅臼の登山道は整備も行き届き、山頂直下の急峻な岩場を除けば難所はありません。しかし油断は禁物、好天の山頂から国後島茶々岳の大展望を楽しみルンルン気分での下山路、バッタリ、ヒグマと遭遇してしまったのです。なんと登山道が採餌場を通過していたのでした。優しい熊さん側が回避して事なきを得たとは言うものの、全くヒヤヒヤモノのハプニングでした。
 斜里の登り道の不慣れな沢越しは、ダブルガイドの助力で何とかクリアできました。しかしその先も急な登りが連続し気が許せません。最も消耗するのは、下山路の熊見峠から下二股へと降る悪路の連続した急斜面です。ようやく下二股まで降っても安心は禁物。ここから登山口までは迂回路もなく、沢が急激に増水し進退に窮するパーティーも有ることを忘れないでください。でも我々パーティーに待っていたアクシデントはこの後でした。帰路の砂利道の路肩が崩れ、バスが走行不能となってしまったのです。幸い付近の農家の大型トラクターが牽引してくださりツアーは続行できたのですが、山中での事故、一つ間違えばと考えると・・・・・・・・・。
 そして雌阿寒は今も活動を続ける火山でした。2合目を過ぎるとジェット轟音のような不気味なガス噴出音が轟き続け、5合目を過ぎると鼻を突く火山ガス臭も加わって目まいを感じるほどでした。しかし強風の山頂から望む知床、斜里、大雪の展望は圧巻でした。
 このツアーの参加者は男女24人の高齢者ばかりでしたが、完登を目指そうという参加者独りひとりの強い信念と責任感が、抜群のチームワークを醸成し、ハプニングやアクシデントも得意のジョークで笑い飛ばし、一人の落伍者もなく、信じがたいほどのハイピッチ登山(高齢者パーティーにしては・・・・・)を無事終えることが出来たのでした。この快挙も交通、宿泊、食事などの登山計画全般に亘って行き届いた配慮をしてくださった主催者や、地元ガイドさん達の最善の助力なくして成し得なかったことは言うまでもありません。そして今ひとつ参加者全員のチームワークと、目的を一つにした時の集団の力がその根源にあったことも忘れてはならなかったのです。
 ツアー主催者と添乗員Kさん、そしてガイド評価No1のYさんとNo2のTさんに改めて心からの謝意を申し述べます。三日連続の得がたい好天の山頂で、垣間見た北海道の大展望は、終生忘れることのできない感動でした。

             
                       クルマユリ

国後島は雲海に包まれ(7月30日)

 岩尾別温泉口から始まる羅臼岳登山道は、最果ての山とは思えないほど整っている。刈払いも、段差の補修も、排水路もしっかりと整備され、人の立ち入り許容範囲外に踏み出す必要性を全く感じなかった。見事に利用と保護の精神が両立され見習うべき姿勢であろう。これも世界遺産指定の産物だろうか?
 弥三吉水、銀冷水を過ぎ、雪渓の残る大沢に達すると、エゾコザクラ等の花々が咲き出し、オホーツク側の展望も開け知床五湖を望める。
 水場は銀冷水が飲用不向きで、その上の岩清水は湧出量もかぼそいので、信頼できるのは弥三吉水だけである。
 羅臼平から山頂まではお花畑が続く急峻な岩場。展望も一挙に開け、ごつごつした特異な岩の山頂も顔を見せてくれる。登りきると三ツ峰山やそれに連なる知床連山が一望できる。雲海の中に三つの小さな島が浮かんでいた。訊ねてみるとそれらの全てが国境の島国後島の一部であった。島は羅臼岳とは指呼の間の雲海に中に沈んでいたのだった。あの島が異国とは・・・・・。国後島の最高峰茶々岳の山容は岩木山そのものでした。
 今日の山行は10.5時間。

                                          
                    
                                  知床五湖

         
        エゾコザクラ                             シナノキンバイ
       

                     
                          エゾツツジ

                
                   羅臼平から望む山頂

         
     メアカンフスマ                                       メアカンキンバイ


                 
                       国後島の最高峰茶々岳
 
           
     イワギキョウ                                       イワブクロ

                     



                      
          岩清水

                     
                              コケモモ
 
            

                
  エゾノツガザクラとチングルマ                                アオノツガザクラ


                             
                           キバナシャクナゲとアオノツガザクラ 


.
必死の沢越し(7月31日)

 清里町側から見る斜里岳の姿は秀麗である。山麓に向かって雄大な弧を描く整った山容は斜里富士の呼称があっても不思議がない。
 登山口は新築なった清岳荘で、町内から車で0.5時間弱。歩き出してまもなく旧清岳荘跡から一ノ沢沿いの沢歩きが始まる。不慣れなパーティーの沢歩きの事故を心配して、常連のYガイドが髭のTさんという地元の若手ガイドを手配してくださった。心強いダブルガイドだ。ヘツリや渡渉箇所が連続するものの、晴天の今日は水勢も弱く、水深も浅いので普通の登山靴でも水濡れの心配はない。二人のガイドが的確に助力しアドバイスしてくれるので不安も無い。Tさんは濡れることも厭わずパーティーの前後をハイピッチで移動し、遅れそうな人や危うそうな人をリードしてくださるのでピッチも上がる。やがて新道と分岐する下二股に達する。沢伝いの旧道を登り進むが、道はここから一挙に斜度を増す。心地よいシャワークライミングを浴びながら小滝を越え、ヘツリを渡らなければならない。滑落防止に細心の注意を求められる。やがて新道と合流する上二股で一息入れる。その先の沢形を詰め急斜面のガレ場を馬の背まで登る。ここは風の通り道、吹き飛ばされそうな強風に耐えながら、急斜面を登りきると山頂である。ここまで来て初めて写真撮影の余裕が全くなかったことに気付く。私にとってそれほど難易度の高い山だった。花も少ない。昨日まであれほど接近遭遇したエゾ鹿もシマリスもキタキツネも今日は全く眼にすることがない。ヒグマに出会わなかったのは幸いだったけれど・・・・・・。
 しかし好天に恵まれた山頂からの展望は素晴らしく、はるかかなたに昨日登った知床連山がくっきりと焼きついている。
 下山は新道コースを取る。熊見峠から一挙に下二股へと下る急斜面は悪路でキツイ。消耗しきって増水した下二股までは到達したものの、ここで進退窮まるパーティーも多いと聞いた。
 今日の山行は9時間。

                  
                      斜里岳

                                  
                               登山口である新築なった清岳荘から望む斜里岳

                   
                      登り登山道は沢越し、こんな滝の連続

                    
                          ヘツリもあります

                   
                          山頂からは昨日登った知床連山も

          
          何たること路肩が崩れてしまったのです



今なお噴火続ける活火山(8月1日)

 南に阿寒富士を従え、阿寒湖を挟んで雄阿寒岳と対峙する雌阿寒岳は活火山でした。荒々しい火山に「雌」の名を当てたのは異性を敬う男心でしょうか?はたまた火を噴くと激しい女心の象徴でしょうか?
 見事なエゾ松の巨木の合間を縫って進む登山道に沿って、火山噴火検知器のケーブルが敷設されていました。弥が上にも火山への登山であることを思い知らされます。2合目に達するとハイマツ帯に変わり、不気味なジェット飛行音と思しき低音が耳を突いてきます。火山ガスの噴出音だったのです。眼を上げると小噴火口の噴煙も見えます。
 ガス臭が気になってくると登山道は殺伐としたザレ場に変わり、途中には噴火警報機もしっかり設置されていました。強風に耐え急斜面を登りきると、深く抉られた火口をまじかに望むことが出来ます。底には沼らしき水溜りが残り、傍からはガスが激しく噴出していました。ガス臭はますます強く鼻を突いてきます。堪えきれずに眼を転ずると阿寒湖、摩周湖はもちろん、遠く北に斜里岳、その奥に知床連山、南には残雪輝く大雪連峰がくっきりと望めるほどの好天でした。
 今日の山行は5時間強。

          2合目からの展望                                   オンネトー湖

 
                      
                            コケモモの実

            
               山頂から覗き込んだ火口
2007年7月22日(日)
イワブクロ

           
                          小岳山頂より左から大岳、井戸岳


 北海道樽前山で多く観られることから別名タルマイソウとも。高山の砂礫地に群落を造り、八甲田山では井戸岳火口周辺に群生する。通常は花色が薄紫系だがここではより白花に近い種が多く、稀に白花も見つけられる。残念ながら白花は写真に撮れなかった。この花が観られるようになると八甲田も夏の盛り、ミヤマリンドウ、キンコウカなども咲き出しました。
 
                      
                          イワブクロ所々に薄紫色の花が見えるが白色種のようだ



      ミヤマリンドウ

                                        
                                                    ハクサンチドリ


       ミヤマホツツジ?

    
        今年できたハイマツの球果                    一年立つとこんなに成長する
                                         

                      
                                  これは雄花


           イワギキョウ
                                    
                                             イワブクロ白色種の感じ


         イワベンケイ


                         
                                    夏真っ盛りの下毛無岱

2007年7月14日(土)
シュロソウ
.

 今シーズン初めて北八甲田大岳の花を楽しんできました。ルートは
酸ヶ湯温泉ー仙人岱ー大岳ー井戸岳ー赤倉岳と登り、ここからいっ
たん井戸岳鞍部の大岳避難小屋まで引き返して、そこから上毛無岱、
下毛無岱を経由して酸ヶ湯温泉へ戻ると言う環状コースです。
 大岳の花の魅力はなんといってもその種類の豊富さです。チングル
マやヒナザクラは大群落を造りますが、その他の花はそれぞれに適
地と適期を選び目を楽しませてくれます。珍種は大岳山頂直下のごく
狭い範囲に自生するシュロソウというコバイケイソウの仲間、濃茶1色
の花は背丈こそあっても目立たずほとんど見逃しそうです。
 花の競演しばし堪能してください。

                         
                               これが シュロソウ地味な花でしょう



           ゴゼンタチバナ
                                         

                                                         アカモノ



       キンポウゲだと思います
                                         

                                                       イワカガミ

      

  チングルマは終わりかけていました                              花後のチングルマの

                    

                     八甲田の代表花ヒナザクラ、雪消えの遅れた斜
                     面ではまだ楽しめます



         ミツバオウレンらしい
                                         

                                            ウサギギク開いた双葉を耳に見立てたらしいです


        

大岳山頂から望む雛岳、高田大岳、小岳(左から)               大岳山頂は一面ヨツバシオガマ後方は赤倉岳


           

   ヨツバシオガマ今回一番多く目に付いた花                      大岳山頂のヨツバシオガマ群落




    イワギキョウでしょうかひっそりと一輪だけ

                           
  
                                     ウメバチソウとヨツバシオガマ
2007年7月7日(土)
ミチノクコザクラ



                              山頂からは津軽平野が一望

 エゾコザクラ、レブンコザクラなどコザクラと名の付く花は各地にたくさんあります。ここ岩木山にもミチノクコザクラという固有種が繁殖していますが、素人目に他のコザクラとの見分けはほとんど付きません。
 岩木山百沢ルートの沢の雪渓が解け始めるのを追うように芽吹き、マッチ棒の先大の濃紫色の蕾が膨らんで、直径15ミリほどの桃色の可憐な花を開くのです。花びらは日を追うにしたがってその鮮やかさを失いますが、この日は開き始めの鮮やかな濃桃色を精一杯誇らしげに拡げ、沢の急斜面いっぱいに咲き誇っていました。
 この時季沢に残る雪渓は、場所によって踏み抜きそうなところもあり、急斜面に生える笹を縋ってよじ登って、迂回を余儀なくされる危険箇所もありますから注意が必要です。

       

                     ミチノクコザクラ


                      
                                 これが蕾




            ミヤマキンバイ




                                
                                          登山口より望む中央が岩木山

2007年6月16日(土)
ギンリョウソウ

 林の中でごく普通に見られる。自己の体内に葉緑素を持たなため光合成ができず、周辺の腐植物から有機物を取り込んで成長する腐生植物。ユウレイタケの別名も有る。




   

    芽吹き?のころ




  
     イチヨウラン




    緑増すブナ

     
     画としては失敗
     けれども幽霊の雰囲気が出ていませんか
      
      群生


    
     地エビネ

2007年5月31日(木)
貴公子も花開きました


地エビネ
こんな山奥までも盗掘者は入る!!!!!!!!
悲しいこと
誘拐しないでくださいと言う看板が、盗掘者には目印になるのかも

 ハンカチ王子やはにかみ王子ほどマスコミに追いかけられる華やかさはありませんが、希少性と清潔感では決して引けを取らないと思います。北のはずれ津軽半島の昼なお暗いヒバ林の内でも、ごくごく限られた自然環境にだけ順応して、この時季十日ばかり花を付けます。花時を逃すと明確に固体を識別できる茎も葉も残さないのが、この野性蘭の神秘性の顕れ。




      


       貴公子イチヨウラン

      






   思いのまま葉を広げた株立ちのブナ
2007年5月20日(日)
境界の山

  奥入瀬渓流の新緑はずいぶん進んでいました







  四角岳の白花と青花のイチリンソウはまだ蕾


 青森、秋田、岩手の3県の境は四角岳山頂です。標高1003m、地域住民が山菜畑として利用しているほかにこれといった魅力も聞きませんが、境界がどんなところなのか見たい誘惑に駆られ登ってみました。
 青森市からR103、R104を経て田子町を目指して車を走らせると、道前集落の信号機付交差点がR104との分岐点です。ここを「浄法寺」方向に折れ、さらに花木ダムへと右折すると、右手に古い古い、あまりにもチッチャクて見落としそうな水車小屋が残っていて郷愁を憶えます。やがてダムが見えるとようやく四角岳の標識も目にでき一安心します。登山口への案内は決して親切とはいえませんからご注意ください。登山口は行き止まり駐車場の手前を右に分岐した地点です。青森市からは3.0H、R104分岐からも0.5Hを要します。
 登山道の始まりは車も乗り入れできそうな広い道幅ですが、しばらく進むとやがて人一人がようやく通れるほどの踏み分け道に変わります。新緑は芽吹いたばかりで、わずかにイチリンソウが蕾を膨らませている程度、登山道のそこかしこも残雪に覆われていました。さしたる急登もなくのんびり進んでも2.0Hほどで山頂に達します。年月を経て腐蝕の進んだ標識柱が一本ポツンと立ち、それぞれの方向に県名の表示があるだけの極めて質素なものでした。あいにくこの日は霧雨と深いガスに覆われ眺望はまったく得られず、昼食後はそのまま下山するしかなかったのです.



                      芽吹いたばかりのブナ

   
                イワナシ?は立派に花を着けていました



   
               極めて質素ですが、ここが3県の県境です



2006年9月14日(木)
「キタダケ」

                                          垣間見えた鳳凰三山

 地元新聞社主催のガイド付きツアーで参加者は高年者中心でした。

   巨大なアザミこれってフジアザミなの
9月12日
 前夜の夜行寝台と電車を乗り継ぎ甲府駅に着いたのは9:30頃。ここから貸切ジャンボタクシーに乗り換え、夜叉人峠を越えて1.5Hほど走ると登山口の広河原ロッジがあります。
 あいにくの天気で細かい雨の中大樺沢を登り、二俣経由で白根御池小屋には15:00過ぎの到着となりました。この小屋は皇太子殿下の北岳登山に合わせ今年改築されたばかりとのことで、電気、水道、水洗トイレ、乾燥室まで完備した、鉄骨2階建ての快適な小屋です。ふかふかの羽毛布団に包まり爆睡。食事もグー。


  小屋の隣には小さな池がありました
  だから御池小屋かも

      あちこちで見かけたトリカブト
.
9月13日
 6:00過ぎの小屋発ち、雨は昨日にも増して強くなってきました。草スベリコースの急登を越えて稜線に出るとまもなく肩ノ小屋、一枚重ね着して保温対策を取り小休止です。その先ごつごつとした岩場道を一歩一歩慎重に進み、12:00前標高3,192m北岳山頂に達しました。天気が良ければ富士山を始め360度の眺望が望めるはずなのですが、あいにく今日は真っ白なガスに巻かれ全く見通しが利かず、達成感も今一でした。
 今日はここから1時間ほど進んだ北岳山荘に宿泊です。着いたときにはカバーで覆ったザックを始め、下着までもずぶ濡れ、夕食を待ちながら用具乾燥に専念することになってしまいました。


                    トウヤクリンドウ

          山頂に立ったときはずぶ濡れ


 
9月14日
 昨日にも増して降り続ける雨の中、6:00過ぎの小屋発
ちです。幸い強烈な乾燥機のおかげで用具は気持ちよく乾いています。
 今日は北岳東斜面を迂回して八本歯ノコル経由で下る左俣コースに入ります。大きな岩場が連続して両側も切れ落ちた急斜面ですが、木製階段の足場もしっかりしているので滑落の恐れはありません。しかし年寄りツアー部隊は下りが苦手と見えてここで思いっきり時間をロスしてしまい、大樺沢入り口の二俣まで4時間、その先ごつごつした大岩の連続する沢道の下りにも2時間以上を費やしてしまい、登山口広河原に着い時には既に12:30を回っていました。待機していたタクシー運転手は「ゲートが閉鎖されるから急いで乗り込め」と切羽詰った様子で急かします。訳もわからず濡れ鼠のまま飛び乗ると、夜叉神〜広河原間には交通規制が敷かれていて、決められた時間帯しか通行できないのだそうです。機転を利かせた運転手が管理者に頼み込んで閉鎖時間を遅らせてもらったので事なきを得た次第でした。
 こうして北岳登山は全員登頂を果たし無事下山できたのですが、最後まで雨に祟られ自慢の眺望が全く得られないという「来ただけ」のツアーになってしまったのでした。

                   ホタルブクロ

          連日の雨で大樺沢は一挙に増水
皮製登山靴の加熱乾燥は要注意

 帰宅後びっくり夫婦二人共靴底は剥がれかかっていました。小屋での急な加熱乾燥が原因だったのでしょうか?
 皆さんもご注意。悲しーい!!!!!!!!!
2005年9月3日(土)
ただいま帰りました
 昨夜各地で強い降雨があって列車は定刻より20分ほど遅れて青森駅に到着し、つつがなく解散となりました。

 2峰とも難所らしい難所も無く、標高こそ嵩んでいたものの容易に登頂できました。むしろ岩木山のほうが難しいくらいです。登
頂時間配分も高齢者や初心者に優しい無理の無いプランでした。

 移動の手配も行き届いていたと思います。

 ガイドも適切で、一人の落ち零れも無く山頂を極められたことは特筆すべきです。

 企画担当者に心から感謝申し上げます。これからもいっそう魅力溢れる充実したツアーを立案してください。

 最後にごみ節減の提案を一つ、おにぎりのおかずはから揚げよりも漬物などのほうがいいと思うのですが、ご検討ください。

 ツアー参加者の皆さんご感想をメールでぜひお知らせください
2005年9月2日(金)
観光新道を下る

 小屋から40分余りで御前峰山頂。雲が低く垂れ込め不安も募る中、ほんの一瞬だけでしたが雲が切れおぼろげながらご来光
を拝めたのは幸運でした。


 戻って朝食を摂り、お池廻りコースを剣が峰麓の翠が池まで往復散策しました。道沿いにはチングルマやアオノツガザクラ等が
大群落を形成しており、花時にはさぞやと思わせます。しかしよそ者にはその時季を計れないだろうし、宿泊も容易な事ではない
でしょうからこのお花畑は地元の人だけに取っておきましょう。


 下山は観光新道を行きますがこのルートには途中トイレが1箇所、水場は全く無いとのことなので給水は室堂小屋の無料給水
所で済ませました。途中何箇所かで大きなお花畑を楽しめます。石畳の道ではありませんがさしたる難所もありません。強いてあ
げれば別当坂分岐から別当出合に下る斜面が少しきつい程度です。


 小屋で貰った昼食弁当がいまどき珍しいタケノコの葉っぱに包まれた散し押し寿司でした。美味しかったですよ。

 今日は全員無事下山できほっとしました。

 金沢市内へ帰り「テルメ金沢」という所で温泉に浸かり、併設のみやげ物店でちょっとした土産を買いました。その後は列車の時
間まで館内の居酒屋で大宴会。すっかり酔っ払って列車内の鼾がさぞ煩かったことでしょう。皆さんごめんなさい。


 意識朦朧爆睡また爆睡

     白山の景色(2)  


  白山の花(3)

2005年9月1日(木)
白山砂防新道を登る

 金沢市から3時間ほど、所によっては車両交差不能な道を進むと白山別当出合登山口です。市内からは乗り合いバスも出てい
るようですが便数は多くありません。


 幸い雨の懸念は無く、砂防新道ルートを辿って白山室堂小屋を目指します。登山道沿いの沢筋ではあちこちが崩落し大規模な
砂防工事を展開していました。石畳を敷きこんだ緩やかな登りが続き、要所に水場とトイレが配置されていますから高齢者でも安
心して登れます。


 途中体調を壊した方もいらっしゃいましたが、パーティで荷を分散し行動食も摂ったら回復しました。最盛期は過ぎたというものの
花を楽しみながら5時間ほどで白山室堂小屋に到着します。


 部屋は男女を上下段に隔てただけですが、女子更衣室と男女共用乾燥室が別にあり不便は感じません。敷布団の幅は75セン
チぐらいでした。今日はここで一泊、明日御前峰からのご来光を待ちます。食事はなかなかグーでしたよ。


 またまた爆睡ごめんなさい。


白山の景色(1)

白山の花(1)

白山の花(2)


大汝山から真砂岳、別山、剱岳を望む(黒石市佐藤さん提供)
2005年8月31日(水)
内蔵助山荘から室堂へ

 昨夜来の雨は止んだようですが、雲も垂れ込めご来光は拝めませんでした。 心尽くしの朝食を味わって(朝夕食とも結構なお味で
した)、別山目指して出発というときに、突然ぱらぱらと雨が零れて来てしまい、急遽雨具を着けての山行となってしまいました。

 緩やかなだらだら登りを1時間余り進むと別山山頂です。ここには小さな祠が
祀られており皆で安全登山を祈念しました。かつてはここのほか雄山、大汝山の3箇所に祠が祀られていたのだそうですが、現在大
汝山のは潰れてしまって在りません。別山山頂からは百名山の剱岳が圧倒的な大きさで眼前に迫ってきます。登山意欲をそそられ
る山容ですが相当な技術も求められると聞きました。

 さらに一息脚を進めると剱御前小屋、ここにも浄化装置付きのチップ制トイレが在りました。
 この先浮石の多い雷鳥坂のやや急な斜面を慎重に下り、雷鳥平を経て地獄谷へと達します。一帯が夥しい噴煙が昇り有害ガスの
噴出する噴火口です。同じところに長く留まらないようにとの注意標識もありました。谷の最後のきつい石畳の階段を休み休み登り切
ったみくりが池端で早めの昼食です。今朝山荘で貰った弁当を開き飯を一口ほうばってびっくり、冷蔵庫で冷やしてもこうはなるまい
と思われるほどに硬い、真に歯ごたえある飯です。とても食べ切れません。


 室堂平のバス乗り場は目と鼻の先。雷鳥さんにも、オコジョさんにも出会えませんでしたが、雨も強くはならなかったのでグッドな山
行でした。


 今夜は富山市まで引き返し、ビジネスホテル併設の温泉に浸かってゆっくりと休ませて貰います。またも爆睡。

立山の景色(2)

立山の花(2)


大汝山から真砂岳、別山、剱岳を望む(黒石市佐藤さん提供)
2005年8月30日(火)
雄山目指して

 早朝富山駅到着、電車、ケーブルカー、バスと乗り継ぎ、途中落差350メートルと日本一を誇る称名滝等の景色を楽しみながら、一挙に標高2,450メートルの立山室堂に着きました。幸い天候もまずまずです。

 ここにある「玉殿の湧水」が今回のルート上唯一の貴重な無料給水所です。。我々もこの水で咽喉を潤し、給水して登山準備を整えました。
 
 ここから一の越まではとてもよく整った広い石畳の登山道が緩やかに続いています。しかし室堂まで急激に標高を上げた為、稀に高山病の症状を呈する人もいるらしいのでゆっくりと高度を稼いで往く事になりました。

 一の越で小休止。清潔な浄化装置つきのチップ制トイレが設置されています。槍、穂高、傘が岳を展望しましたが、残念なことに富士山はだめでした。

 この先ほんの一息頑張ると雄山山頂です。道は火山岩のごろごろ転がった急登となります。山頂神社を拝礼し(ちなみに拝顔料は500円)、昼食大休止です。

 その後アップダウンの続く石ころ道を大汝山頂まで歩くと、V字谷を締め切りエメラルドグリーンの渓谷水を満々と湛えた黒部ダムがはっきりと眺望できます。

 そして富士の折立、真砂岳を経て内蔵助山荘に達すると今日の行程はお終い。山荘には500ミリリットルミネラルウォーターが300円、350ミリリットルの缶ビールを500円で購入できますが、飲用後の空き缶やごみはすべて各自持ち帰りですから念のため。

 幸いトップシーズンは過ぎたのか宿泊客は少なく、旅館並みの広さを確保して布団が敷けました。

 明日のご来光を期待して早めの就寝、爆睡。

立山の景色(1)

立山の花(1)

2005年8月29日(月)
旅立ち

 今回の山行は地元新聞社主催のパックツアーで日本3霊山のうちの2峰、立山(雄山)、白山(御前峰)登頂を目指すというもので、総勢20人のパーティとなりました。日程は今日を含めて5泊6日。好天に恵まれることを祈り、一路富山駅を目指し寝台車に潜り込みました。



2004年6月8日(火)
利尻岳

 ガイド付ツアー登山に参加しました。
 高年者が多く、鴛泊コースを13時間も掛けての往復です。
 9合目まではさしたる難所もありませんが、そこから先は足場に悪い急峻なザレ場連続、落石事故多発地帯要注意です。
 山頂は南北が切れ落ちた狭い岩場。360度眺望抜群、当日は恵まれた好天でサハリンまでも望めました。
 ちなみに、沓形コースは落石事故多発のため、ガイドを見合わせているとのことです。
 希望者は自己責任で

利尻登山
 
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